日本大好きじいさんの落書き帳

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自立国家の建設 074

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また、外務省内部でも殊にアジア大洋州局の面々にとって、新田源一と言う持ち駒は輝ける大スターであると同時に、奇跡的に持ち得た特別な力の源泉でもある。

もし今回の人事が行われれば、部局のプレゼンスは大幅に減殺されることは必至であり、場合によっては北米局の大逆襲に出会うかも知れない。

秋津州が急速に勃興して来て以来、合衆国のプレゼンスは凋落の一途を辿り、それに伴って北米局が、それまで保持していた省内における王座を奪われてしまった経緯がある。

それを奪ったものこそ、誰あろうアジア大洋州局なのだ。

当然新田の言説を支持し、大きく論陣を張って、支援体制を固めるべく慌ただしく動き始めた。

彼らが重々しく打ち立てた論理の主柱は、我れこそが国益の守護者であるとする主張そのものであり、無論随所に荘厳な装飾を施してある。

あまり意味があるとも思えないところにまで、大げさに飾り立て、さも意味ありげなものに見せ掛ける技巧は彼らの最も得意とするところでもある。

その上、その根っこのところには「(首相が)個人的な利害を優先するあまり、重大な国益を太平洋上に放擲しようとしている(のではないか)。」と言う主張が見え隠れしていた。

事実であれば、一言で言って売国行為そのものであり、当然首相の動きは阻止されなければならないだろう。

単純な議論としては、それはそれで正論であることに違いは無いが、但し、首相が「個人的な利害を優先し」ていると証明されているわけでは無く、首相の側に立ってみれば、自分の採る施策は、一から十まで全て公益を優先していると主張するに違いない。

もっとも、一方の官僚たちにしても、おのれの部局にとって、のるかそるかの急場を迎え、顔色を変えて駆け回っているに過ぎないとして、冷然と切って捨てる者もおり、彼等自身でさえ本音のところでは、そう言う側面があることも否定することは出来ない筈であり、必ずしも、純粋に国利公益を云々しての行為だとばかりは言い切れない。

いずれにしてもアジア大洋州局の面々は、与党内の重鎮と目される議員はおろか、彼らの支援団体にまで辛抱強く説いてまわり、いくばくかの賛同を得ることには成功したが、その効果は僅かなものばかりであって、到底目的を達するには至らず空しく時が過ぎて行った。

とにかく、肝心の総理自身が頑として首を縦に振らないと言うのだ。

いわゆる怪文書なるものだけは縦横無尽に飛び交ってはいたが、総理側が応じざるを得なくなるほど強力な取引材料までは入手することは出来ず、アジア大洋州局の面々にとって、最早、万策は尽き果てた感が深まるばかりであった。

また、一方の官邸サイドにしても、決して手をこまねいていたわけでは無い。

それどころか、短期間にさまざまな手を打ってくる。

内閣官房にしても必死だったのであろう。

その結果、苛烈なまでの人格攻撃が開始された。

無論、その標的は新田源一と言う一個人だ。

本来、新田こそは、日本の国益を全身で具現しているような男であり、少なくともここ数年はそう言う評価を得ていた筈だ。

しかし、その男を内閣は攻撃したのである。

メディアには、その男がここまで頑強に拒むのは、自身がよほど強欲で身勝手な性格の持ち主であるからなのだと言わんばかりの論調が溢れ、挙句には、随伴して帰国した妙齢の婦人との係わりについてまで、極めてスキャンダラスな取り上げ方をするまでになった。

標的の、男としての下半身ばかりを重点的に攻撃し、あたかも二人が、不道徳極まりない関係にあるかのような切り口で扱う記事が巷に溢れたのだ。

如何に常套手段とは言え、官邸サイドのやりかたには目に余るものがあっただろう。

いきおい、官僚側も対抗措置を講じざるを得ず、官邸側の「犯罪的」行為について猛然とリークを開始した。

官僚たちが今までこらえていた分だけ、そのリーク作戦は激しさを加えて行き、自然内閣官房と外務省全体の泥仕合にまで発展してしまったのである。

新田は、この泥仕合には一切の関与を拒み、ひたすら超然たる姿勢を保っていたが、昼夜を分かたず殺到する取材攻勢にはやはり辟易する思いだ。

欧米のメディアなどは、日本の新政権が親秋津州路線を捨てる心算なのではないかとして、ことさら大きな扱いをし始めており、中には、既に日秋連合の絆が断裂してしまったのではないかとする論調まで見受けられるまでになったのだ。

そう見られるだけで、世界における日本の影響力がその分だけ減殺されることは間違いない。

これ以上の混乱は、日本の国益を大きく損ねる恐れが出て来たことになる。

その結果、少なくとも、新田自身がこれ以上の説得を継続する意欲を失ってしまったことは確かだ。

だが、幾分なりとも理性的な報道を心掛けているメディアも無いでは無い。

それらの報道によれば、今回話題となったこの女性は、あの著名な秋元五姉妹の内、三女の涼(りょう)氏であるらしい。

株式会社秋津州商事の堂々たる取締役であり、現在二十四歳、姉の京子と同程度の長身と優れた美貌を持ち、飛び抜けて短躯のボスに引き添って、私設秘書としての役回りを立派に果たし続けていると言う。

無論、その本当の「正体」まで知る者はいないにせよ、内実は、新田にとっての超高性能レーダーと無線機を兼ねたような存在であり、優れた情報収集能力を発揮して、官邸側の異常とも思える反応を逐一掴みつつ、秋津州とも頻繁に交信を繰り返していたのだ。

無論、この瞬間にも世界は激しく動いており、新田宛の通信は頻々として土竜庵に入電して来ており、相手の多くが、足摺りする想いで新田の反応を待っているのである。

召還されてから一週間ほどの時を費やすに及び、新田は己の信念に従って行動した。

内示を蹴って出国し、再び秋津州に入ったのだ。

これこそが、日本男児としての新田が最も国益に適うと信じた道であり、同時にそれは、ふるさとの山河やそれを共に見て育った多くの幼な友達に対しても、全く愧じることの無い道でもあった。

このあと嵐のように巻き起こるであろう幾多の悶着なども全て覚悟の上であり、省内の自らのデスクやロッカーまわりなども、早々に整理を済ませ飄然として去ったが、その際、新田が残したと言われる言葉が、その後長く省内に伝えられることになった。

「祖国は私を裏切ったかも知れないが、私は祖国を裏切らない。」

元来の新田は、この様な感傷的な言辞を弄して、悲壮がって見せるような男では無い。

無論、事情に詳しい何者かの創作ではあったろうが、この言葉自体はこのときの当人の心情を言い得て妙だとされ、ことさらに囃し立てる者が少なくなかったこともあり、その後広く伝播して行くことになる。

言って見れば新田は、生きたまま伝説の中に入ってしまったと言って良いが、一方で、大いに面子を潰された格好の官邸は当然怒り心頭である。

その怒りの矛先がどこへ向けられるかは言うまでも無いことで、外務省の事務方との間ですったもんだの挙句、結局新田と岡部が選択させられたのは、当然のことながら退官への道であった。

二人とも淡々と辞表を提出し、事務引き継ぎ作業に移ろうとしたが、官邸から強引な横槍が入ったことにより、それすらもままならなかったと言う。

秋津州対策室の業務にいたっては、特にその必要性を具申しようとしたが、内閣官房からはけんもほろろの反応しか戻って来なかったのだ。

官邸は、最早この二人に業務に触れさせること自体を拒んでおり、その異常なまでに頑なな姿勢こそが、いみじくもその怒りの激しさを物語っていたのである。

但し、この場合業務の引き継ぎを拒んだのは、あくまで二人の側ではなかったことだけは記憶されて然るべきであったろう。

その結果が、いかに重大な結果に繋がろうとも、その責めは二人の側には毫も無いことになる。

二人は国家に忠誠を尽くそうとするあまり、却って官を追われる羽目になっただけの話なのだ。

だが、秋津州対策室や在秋津州の日本代表部の中から、二人のあとを追うようにして職を引く者があまた出たことは不思議と報じられることは無かった。

無論、二人の突然の退官のニュースは瞬時に世界を駆け巡り、さまざまの憶測記事を生み各方面に衝撃を走らせた。

東証などはいっとき千円以上も値を下げたが、官僚が官邸と衝突して官職を退くことになったからと言って、別に犯罪を犯したわけでは無い。

単に、民間人になったまでの話だ。

二人ともひっそりと官舎を出て、居を移したところまでは判っていた。

下町に小体(こてい)の部屋を一つ見つけ、住民票を移したのである。

いい年をして独身の二人が同居する形なのだ。

その賃貸マンションの管理を担っていた事業者などは、しばらくの間、激しい取材攻勢に曝される羽目になったが、話題の入居者が在宅かどうかまでは関知しないと言う。

一説によれば、その部屋捜しに動いたのは前官房長官の国井義人だったとも囁かれ、又ある人が言うには、じかに動いたのは銀座の高級クラブの女性経営者だったとも言う。

とにもかくにも新田が、そのまま秋津州の土竜庵に戻ったのも当然と言えば当然だが、一方の岡部はひっそりと消息を絶ってしまい、多くのメディアが執拗に行方を追ったが、今以てその姿を見かけた者はいないと言う。

ときにとって、新田源一と岡部大樹と言う漢(おとこ)たちが、直近の歴史の裏面を肌で知る希少な生き証人であることは確かで、各メディアにとって、これ以上のソースはまたと得られるものでは無い。

当然秋津州の内務省ビルには、新田に対する凄まじい取材依頼が殺到しており、今回の政変が、日本の内政外交に対してどのような影を落とすことになるものか、はたまた秋津州の対日政策に与える影響等など、聞きたいことは山ほどにある。

海外のメディアの中には、「日秋間の蜜月のときは既に終わってしまったのではないか」と公言する者まで出て来ている今、新田は当分の間と称して取材の申し入れを峻拒しており、彼が土竜庵にいる限りとてものことに手も足も出ないが、その点岡部になら充分手が届くと見た。

マスコミの一部には、岡部の所在情報に関して高額の賞金をかけるところまであり、フリージャーナリストを称する男たちにとっても最上の飯の種になる筈だ。

だが、彼らがその旨い飯にありついた話など一向に聞こえては来ないままに時が過ぎ、飯の種が去ったあとの対策室には、新たな責任者として総理との格別な関係を取り沙汰される者が就いて大幅な模様替えが進んでおり、秋元京子やその配下の姿など一切見かけることは無くなった。

これまで緊密に機能していた筈の、日秋間を結ぶ特殊なラインは悉く失われ、残るは、官邸と土竜庵とを物理的に結ぶホットラインのみとなってしまった。

だが、神宮前の分室に関してだけは大した異動が行われた形跡が無く、二階以上のフロアについては、秋津州商事側が従前通りに使用している模様で、そのことは、相変わらず頻繁に押し掛ける訪客たちの談話からも明らかだが、一つだけ奇妙な噂が流れた。

それによれば、官邸サイドが賃貸料の大幅な値上げを企図し、その決定を通告したのだと言うのだ。

ところが、逆に秋津州商事側から神宮前を出たいとの申し出があり、あわてた行政側が必死に懇願することによって、やっと思いとどまってもらったと言うあたりが、ことの真相だと囁かれた。

その説に従えば、秋津州商事が予定していた移転先は銀座の秋津州ビルであり、移転に関する準備にしても既に充分に整っていた筈だと言う。

当然、ことの発端であった賃貸料の値上げ話など瞬時に消し飛んでしまった。

挙句の果てに、秋津州商事のポジションは言わば賓客のごとき扱いになってしまい、そもそも賃貸料を徴収することの方が、よほどおかしいと言う話になった。

呆れたことに、賃貸料は最初から発生していなかったものとされ、従前納付して来たものについては、全て錯誤によるものであるとして、ひっそりと還付まで行われたと言う。

全くの私企業である秋津州商事を、政権側の都合だけで力ずくで縛りつけておくことなど、この日本では到底出来ることでは無い。

ことの発端からして、秋元京子が行政側の切なる懇望を聞き入れることによってここへ入ったのであり、自ら望んだことなど一度も無いのである。

まして、その私企業は、かの秋津州国の実質的な駐日大使館の如き機能まで果たしている上に、一般には知られてはいないにせよ、単純に利益だけを追求する必要などとうに失ってしまっている。

そのためもあってか、今では一方的に国王側に利のある方式になってしまっており、万一当局から露骨な妨害工作が行われるようなことでも有れば、場合によっては、会社そのものを整理してしまうと言う手段も無いでは無い。

その会社は、いまだに有利子負債を持たず、潤沢な流動資産を有し、証券会社から殺到する株式上場の勧誘話にも一切耳を貸さずに超然としている上、その株式にしてもほとんどを秋元京子が占有し役員は全て秋元姉妹だけなのである。

取引先との契約さえ守れる範囲でなら、どのような手段でも採り得る筈だ。

しかも、最近では、国内において供給されているヒューマノイドは膨大なものになりつつある。

既にそれは中小企業だけにとどまらず、大企業に対しても大量の供給が始まっており、その経営者たちが、便利極まりない秘書として用いるケースまで出てきているのだ。

以前にも多少触れたが、彼女たちはある意味、秘書として最上の機能を具えていると言って良い。

数ヶ月単位の連続労働においても一切の休息を要さないことは勿論、膨大な電磁的記憶容量と俊敏な情報検索機能を誇り、財務会計及び法務面においても標準以上の知識を有し、なおかつ主要な言語のほとんどを解することによって、有能な通訳と言う一面まで併せ持ち、かてて加えて、外見的にも優れた容姿と優雅な所作を以て、献身的にかしずいてくれるのである。

使用者にとって、これらの機能が歓迎されないわけが無い。

月額百万円と言う高額料金にも拘わらず、彼女たちをこの方式で使用する例が爆発的に増え、今では先を争うようにして、このタイプのオーダーが殺到しているほどだ。

但し、契約上その貸し渡し期間はごく短期の条件とされていて、期間延長のためにはその都度更新を要する形式をとっており、借り手ばかりでなく、貸し手である秋津州商事側が契約の更新を拒否することも可能なのだ。

通常の商取引でなら、その対価の支払いが見込める限り、貸し手側が期間の延長を拒否することは先ず無い。

だが、このケースにおいてはそれが有り得ることこそ問題なのだ。

現在の秋津州商事が利益重視の一般企業で無い以上、少なくとも六ヶ月未満で、全てのヒューマノイドをきれいさっぱり引き揚げてしまうことも可能だ。

いきさつから言って、財務当局もその供給先と物量を正確に把握しており、その数量も今や六百万体を越えてしまっているとされ、それが短期間の内に全て失われることになれば、国内経済は大混乱に陥る可能性があるだろう。

総理にしても、その恐るべきボリュームについては当然認識していた筈で、その点から見ても、官邸側が強気に出て通るような生易しい相手ではなかったのである。

一方、これ等の騒動に際して、水面下でさまざまな動きがあったことも確かで、銀座の秋津州ビルに、深夜ひっそりと集結した人々がいたことなども、全く報じられることは無かった。

まして、これまで秋津州対策室が担ってきた特殊な任務の一部を彼らが継続しようと目論んでいたことなど、誰一人思っても見なかった筈だ。

この者たちは、いずれも国の行く末を憂えるあまり秋津州へ渡航する決意を固め、そのビルの実質的な家主でもある秋元京子氏に身柄を預けることに決したと言うが、公憤に燃える彼らがなそうとしていることは、いかに祖国のためとは言え法にも触れる行為なのである。

かつて、岡部の指揮による徹底検束が行われる以前は、国内にはびこる不逞外国人の暗躍振りには目に余るものがあった筈で、殊に継続的に居留している半島人の場合、ひとたび検挙されても、何故か国籍や本名が報道されないケースがほとんどだ。

報道される容疑者の名前は、特別の場合を除き、通名と呼ばれる日本人形式の名前なのである。

それは、本来役者にとっての芸名のようなものであり、その芸名しか画面に登場しない以上、一般の視聴者は自然その容疑者を日本人だと錯覚してしまう。

挙句、その「芸名のようなもの」は、あろうことか公文書にまで使用することを許されているのが実情であり、この日本においては、そう言う不思議な仕組みがとうに完成していたことにも、日本人はもっと関心を払うべきだろう。

殊に、かつての占領下においては、占領軍の命令によって半島人に関する報道は厳しく禁じられていたこともあり、自然、半島人による犯罪はほとんど報道されることは無く、報道されない以上、遠方で発生したそのての事件など庶民の耳には入らない。

一般の日本人は彼らの犯罪については、身近な事例のほかは、ほとんど承知していなかったのである。

しかも、当時の日本では、半島人たちの一部が不遜にも「朝鮮進駐軍」を僭称し、武装した上日本の法になど従う必要は無いと主張した。

つい先日までは、日本人であることの恵みを大いに享受していた筈の彼らが、日本の敗戦が判然とするや否や、あにはからんや、たちまちにして「戦勝国国民」を名乗り始めたのである。

普通の日本人なら、ここまで鉄面皮な行動など、恥ずかしくてとても採れるものではないのだが、詰まるところ、それもこれも、彼らの民族性としか言いようの無いものではあったろう。

要するに彼らは、「戦勝国の一員として、日本に進駐して来ている者である。」と勝手に名乗ったわけなのだが、無論本物の戦勝国が認めるわけも無い。

当然であったろう。

戦時中の彼らは全て日本人であって、無論日本の戦争行為にも積極的に加担していたのだ。

一例を引けば、日本領朝鮮半島において行われた志願兵募集の一件がある。

この場合、募集定員に対し、おしなべて二十倍からの応募が殺到していたことが公的な記録に残っており、甚だしいケースでは、その倍率は四十倍にも及び、試験に通らなかった者の中には、自ら体を傷付けて騒擾する者まで出たほどであった。

当時、彼ら自身が、日本人であり続けることに積極的であったことの何よりの証左のひとつでもある。

その同じ彼らが、日本の敗戦が確定するや否や今度は戦勝国の国民だと言い騒ぎ、中には軽機関銃まで持って暴れまわる集団まで現れた。

それらの者たちが日本国内を我が物顔にのし歩き、敗戦日本人に対して、およそ考えられる限りの悪行を働いていたのだ。

当時の日本は軍も解体されてしまっており、警察だけではとても手が足りず、ときには警察署自体が彼らの襲撃を受けるありさまで、結局、ほとんど彼らのやりたい放題だったと言って良い。

彼らの暴虐な行為によって、敗戦後の日本人があまた、言語に尽くせぬ苦渋を舐めさせられたことも、当然報道されることは少なかったのである。

日本は、千九百四十五年の八月以降米軍の占領下にあって、それらの暴徒を制圧するに足るだけの力を失ってしまっていたと言わざるを得ず、さらには、千九百五十二年四月二十八日にサンフランシスコ講和条約が発効したあとでさえ、主として米軍が対応せざるを得ない状況が続いたのである。

当然、日本人にとって満足な対応など期待すべくも無い。

そう言う特殊な背景もあって、殊に半島人が傍若無人に暴れまわる風潮が続き、日本の当局もその対応には散々に手を焼いて来ていた上に、例の李承晩ラインにからんで大勢の漁民を人質に取られた挙句、韓国側から恫喝されてその釈放どころか永住権まで付与せざるを得なかったのだ。

さらに、近年にいたっては、もし不逞外国人の徹底検挙に踏み切れば、その収監のための施設にさえ事欠く状況が続いた。

一言で言って、拘置所や刑務所などの収容能力が絶対的に不足していたのである。

昨今では、代用監獄としての機能を期待された所轄の留置場を都が建設しようとしただけで、大反対の住民運動が始まってしまう国柄になってしまった。

まるで、そう言う日本の足元を見るようにして、ますますそやつらがのさばり続けることになる。

国内には、そのような、全くはた迷惑な悪の花が咲き誇っていたのであり、せっかく前政権がその芽を摘み取ることに成功しつつあったものを、その努力を新政権が無に帰そうとしている。

事実であったろう。

新田や岡部が果たしつつあった任務は、当然前政権の大泉・国井ラインの指示によるものであり、国内の不法行為に関し捜査検束の手を強め、それが外国人であった場合には徹底して退去強制を実施することにあった。

事実、徹底的に追い返した。

その搬送には大量のSS六改を用い、検挙した容疑者を収容するための巨大な設備まで秋津州王妃に用意させ、その手元には法務省や国交省などの各省庁から幾多の俊秀を配備し、それを強力にアシストさせるために、膨大なヒューマノイド軍団を組織したのである。

任務遂行の結果、実に百万人を超える不逞外国人を検束し、徹底的な退去強制処分を執行することに成功した。

それもこれも、全てヒューマノイド軍団あってのことだと言うことも、現政権は当然承知している筈なのだ。

にも拘わらず、現下のように露骨な処置を採ってくるからには、その意図するところも明らかだと言って良い。

岡部大樹が新田と組んで、心血を注いで来た筈の大仕事が、その重要性を明らかに否定されてしまったことになる。

いや、官僚としての二人の功績や評価などはどうでも良い。

肝心なのは、国家国民の安寧秩序が再び危殆に瀕してしまうことだ。

日本海に張り巡らせた鉄壁の備えは、とりあえず維持されてはいるものの、これを撤収すればどうなるか。

空港や港湾はおろか、広大な海岸線や離島の全てを、寸刻を惜しまず見張っているD二やG四がいるのである。

その活動をも停止させればどうなるか。

秋津州ビルに、ひっそりと集結した者たちの胸の中にあったのは、まさしくこのことだったのだ。

古来、貧しい国の窮民は常に豊かな国を目指してやってくるものである。

無論、出稼ぎに来るのだ。

そして、そのための行為が、日本の法制度にそぐわないケースが多いことも、遺憾ながら数多くの犯罪事歴が物語っている。

それらの貧しい人々は、確かに単に貧しいと言う点において気の毒な人であることは筆者も否定はしない。

だが、日本には日本人が拵えた法と言うルールがある。

日本に入国し、あるいは居留したいのであれば、当然そのルールを守る義務があろう。

そのルールを守れない外国人は最初から日本に来るべきでは無く、或いは既に居留している場合には即刻日本から出て行くべきなのだ。

それほど好き勝手をやりたければ、自国において存分にすれば良いではないか。

何も日本に来てまでやることは無い。

当然のことだが、筆者は、日本の法を守らない外国人はれっきとした犯罪者であって、彼らが外見上如何に哀れに見えたからと言って同情する気は毛頭無い。

万一、その外国人が気の毒な境遇にあったとしても、その理由が経済的なものである限り、手を差し伸べてやる義務を負っているのは、その者の国籍国の政府であるべきであって、断じて日本政府では無いのである。

それでなくとも、それらの外国人たちの不法行為に対処するために、日本政府は日々莫大な費用を投入して来ており、その費用が貴重な公金であることは確かなのだ。

どうしても、気の毒な外国人に救いの手を差し伸べてやりたければ、何も国民の血税を当てになどせずに、自ら身銭を切ってやれば良いではないか。

誰も止めやしない。

このことは万国共通の概念なのだ。

結局のところ、ことは一国の治安の根源にも触れる問題であり、そのことを真剣に思う人々が秋津州ビルに顔を揃え、その多くが正規に出国して行ったことは確かだ。

その出国先はさまざまで、どうやら台湾共和国が多かったと言うが、その後の足取りまでフォローするものはいない。

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  1. 2007/07/28(土) 13:27:56|
  2. 妄想小説 主権国家|
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  4. コメント:12
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コメント

キャハハ(o_ _)彡☆ バンバン!

とうとう極悪非道なお方出動~暗躍を期待する〓■● バタッ

こっちの古い映画館で 硫黄島2部作同時上映してるけど
観ておいたほうがいい?
終戦記念日も近くなり 戦争の一端を再考すべきかしら?
  1. 2007/07/28(土) 16:17:48 |
  2. URL |
  3. ほたる #-
  4. [ 編集]

^_^

(;゚д゚) 王子が・・・・・ >┼○ バタッ 
  1. 2007/07/28(土) 16:36:18 |
  2. URL |
  3. じいじ #-
  4. [ 編集]

白馬王子? !!!

(* ̄0 ̄*)ノ口 をーい、オヤジッ!もう一杯!!
  1. 2007/07/29(日) 04:14:55 |
  2. URL |
  3. nob143 #-
  4. [ 編集]

あっ

>白馬王子さま


04:14:55って、ずいぶん遅い(早い、か)時間だねえ。

お疲れさま~~~。^^

ところで、このキャラ、気に入ってくれたかな?

「こおろぎ姫」のキャラもお楽しみに~~。(≧◇≦)ぶはははは
  1. 2007/07/29(日) 09:55:09 |
  2. URL |
  3. じいじ #-
  4. [ 編集]

こ・・・

Σ(゚□゚(゚□゚*)ナニーッ!!

こ・・・
こおろぎ様?

。。゛(ノ><)ゝ ヒィィィ
  1. 2007/07/29(日) 10:43:19 |
  2. URL |
  3. nob143 #-
  4. [ 編集]

^_^

>白馬王子さま

こおろぎさまのキャラに、もう一工夫を・・・・・

やはり、不細工な方が・・・・・

ヾ(*^▽^*)ノわはは
  1. 2007/07/29(日) 10:49:46 |
  2. URL |
  3. じいじ #-
  4. [ 編集]

ウンニャ (>_< )Ξ( >_<)ナンネエ

歴史は夜作られる
歴史の影に女あり

歴史を変える女は それなりの女でなければ♡


ま。二通り考えられるだろうけどね
ヾ(*^▽^*)ノわはは
  1. 2007/07/29(日) 15:30:41 |
  2. URL |
  3. 白馬王子 #-
  4. [ 編集]

^_^

>白馬王子さま

そかそか、やはり、絶世の美女の線で行くべきなのか~。^^



  1. 2007/07/29(日) 16:11:32 |
  2. URL |
  3. じいじ #-
  4. [ 編集]

d(*⌒▽⌒*)b ニコニコッ  ~♡
  1. 2007/07/29(日) 17:27:41 |
  2. URL |
  3. 白馬王子 #-
  4. [ 編集]

^_^

>白馬王子さま

ふむふむ、その上、かなり濃い目のキャラと言うことで。

  ❃(░◉ˇ◞⊖◟ˇ◉░)❃ 

  1. 2007/07/29(日) 17:40:06 |
  2. URL |
  3. じいじ #-
  4. [ 編集]

そこのお二人さん

何アホ云うてるんだか・・・・

じいじ とっとと書きなさい!

!!!!!!(x_x) ☆\( ̄ ̄*)バシッ
  1. 2007/07/29(日) 22:37:06 |
  2. URL |
  3. ほたる #-
  4. [ 編集]

^_^

(((゚▽^*)~☆イテッ!! 。・゚゚・o(iДi)o・゚゚・。うぇぇん
  1. 2007/07/29(日) 23:07:38 |
  2. URL |
  3. じいじ #-
  4. [ 編集]

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