日本大好きじいさんの落書き帳

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自立国家の建設 166

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「理屈で判ってるんならその通りやりゃあいいんだ。何せ、空前の大変革なんだからな。」

一大革命と言っても良いくらいだ。

「じゃ、今度の日本案でも私学助成は禁止なのね。」

「当然だろ。そもそも中途半端に出したりするからいけねえ。最初っから一切出してなきゃ何も問題は起きねえんだ。」

「でも、ばたばた潰れちゃうわよ。」

それでなくてもこの少子化で学童数は減る一方だ。

「公金で助けてもらわなきゃ潰れるってんなら、潰れりゃいい。」

「結局出さないのね。」

「出さねえ。」

「まったく頑固ねえ。」

「いいか。博愛だとか慈善だとかってえのは公金でやるもんじゃねえんだ。」

「そっか。あんたNPOとかって聞くと、いっつもむかっ腹立ててたくらいだもんね。」

「全部がそうだとまでは言わねえが、博愛だとか慈善だとかご立派な看板立てて儲けようってハラが見え見えだわ。」

「でも、自腹でやる分にはいいんでしょ。」

「当たりめえだ。税制優遇だとか公金だとかヒトの懐をあてにするのが気に喰わねえだけだ。」

「それで儲けるから余計ハラが立つんでしょ。」

「そうだ。博愛や慈善を金儲けの道具に使いやがって。」

実際、岡部の情報が功を奏して検挙されるケースが目立っているのである。

「その上、現場で協力してくれるヒトを大勢踏み台にしちゃうんだもんねえ。」

「大勢の善意を利用して商売してやがるんだ。人間のやることじゃねえだろう。」

「ほんと、許せないわよねえ。」

「博愛だとか慈善だとかにゃ二度と公金は使わせねえし、へんてこなODAだって半分以下にしちまうさ。」

「そのくらいだから、ほかの分だって、予算、徹底的に絞っゃうんでしょ。」

「改革が実現すりゃあ、数年後にゃ相当浮いて来るぜえ。」

「その間(かん)のしのぎには、敷島特会の金庫がついてるしね。」

殊に移行期間中はさまざまに非効率な事柄が発生するとみて、それなりの出費が嵩むことも覚悟しているが、その財源は例の敷島特会に頼らざるを得まい。

「そうだ。その上でどれだけの増税を覚悟するか、それを国民に問うことになるだろうよ。」

「税収が少ないんだから、行政サービスの方も減らさなくちゃね。」

「それが嫌だったら、その分の税負担が増えても文句は言えねえだろう。なんせ、少子高齢化がこのまま進めば、福祉と医療でさすがの敷島特会も青息吐息になっちまわあ。」

「ほんと、そうだと思うわ。」

「国井さんが、せっかく目えつぶって中央地方とも財政健全化に成功したんだからな。」

「そっか、赤字が消えちゃった今こそチャンスだってわけか。」

敷島特会から膨大な資金が全国にばら撒かれた結果ではあるのだが、何をするにも先立つものが無ければ身動きが取れないと言う現実が一方にある。

「全部、いったんチャラにしちゃおうってハラだからな。」

「でも、そんなのやろうとしたら、今の日本じゃ命が幾つあってもたりないわよ。」

助成金を失って破綻する私立校の例を引くまでも無く、既得権の上にあぐらをかいていた人間が大勢泣くことになる上に、潰れた私立校の学生も行き場を失うのだから、そのこと一つとってもおおごとになるだろうが、無論そのことなどは全体から見れば氷山の一角に過ぎないのである。

「バカ言うな。国井さんは、自分の命なんざとっくに捨てて掛かってらあ。」

「へええ・・・。」

「これが出来れば、いつ死んでもいいって思ってらっしゃる筈だ。」

「きっと、議会と役人が揃って抵抗するんでしょうね。」

「うん、下手すりゃあ財界もだ。」

「となると、まるで四面楚歌よね。」

「秋桜国のときは、先に制度造りを終わらせといてから、そのあとへ日本人を呼び込む段取りだったから気が楽だったけどな。」

当時は制度造りを終え次第秋桜国を建国するつもりだったのだが、その後に日本人(避難民)の「上陸」を許し、やがて事情已む無くその地が新たな日本国とならざるを得なくなった暁には、今度は日本人の「国籍取得」を認めた上で、その意思を以て改めて改善策を練るつもりだったのだ。

「そうよね。秋桜島に生身の人間なんて一人も住んでなかったんだもんね。そこにどんな体制が出来上がってたって、あとからゲストとしてやってくる人が文句なんて言ってらんないものね。」

国籍の取得が許されない間は日本人も外国人の扱いである以上、当然参政権も持たないのである。

「今度は、そうはいかねえ。」

敷島の場合は最初から日本国であり、基本的には従来の制度がそのまま継続している上、そこには大勢の日本人が棲み暮らしているからだ。

「きっと、大騒ぎになっちゃうわよね。」

「だろうな。」

「国会なんか一院制だし、定員はどの程度を考えてるのかしら。」

「いまんところ、三百。」

「ええっ、それじゃ今までの半分以下じゃない。」

七百二十二が三百になるのだから、空前の椅子取りゲームが始まることになる。

「取り敢えずは単純全国区制を採る筈だから、有権者が今までみてえにぼけっとしてると、当選するのは有名タレントと大金持ちだけになっちゃうかもな。」

何せ、全てが全国区なのだ。

無名の候補者が選挙運動を全国展開しようとすれば、膨大な選挙資金を必要とするのである。

「でも、地元への利益誘導に血道をあげる政治家は少なくなるわよね。」

「第一地元って考え方自体がなくなっちゃうだろうし、一方で大都市中心の選挙になりがちではあるがな。」

本来国会議員は、国家全体の行く末について責めを負うべき存在であって、特定地域の利益代表であってはならないのだ。

「難しいわよねえ。」

「なかなか理想通りにゃ行かねえもんさ。」

「選挙制度は議会制民主主義の基本中の基本なんだし、もうちょっと何とかならないのかしら。」

「なんせ、全国区じゃねえと選挙区割りで血の雨が降っちゃうかも知れねえからな。」

「たしかに・・・。」

「取りあえずこれでやってみて、その後改善して行くしかねえだろうが、それもこれも国会が決めることさ。」

「そう言えば、最近の国会もひどいもんだって言うし。」

「うん、一旦滅亡の淵から甦ったと思ったら、連中急に安心しちゃったらしくって、たちまち私利私欲のかたまりだわ。」

「そう言えば、中央だけじゃなくて、地方議会なんかもひどいらしいわね。」

「うん、地方もひでえもんだ。利権を巡って裏で談合を済ませてから議会に掛けるもんだから、まるっきり三文芝居みてえな茶番をあっちでもこっちでもやらかしてくれてるよ。」

「そんな議会なんて税金の無駄よねえ。」

「下手すりゃ地方議会のだらしなさなんて、中央よりひでえかも知れねえ。」

尤も、国会と違って地方議会の場合、よほどの問題でもなければマスコミも取り上げようとはしない。

「ま、それもこれも、有権者が自分たちの議会の有りように興味を示さないからなんだけど・・・。」

「結局、そこに戻って来ちゃうか。」

「第一、投票率一つとったって、異常としか言いようが無いわ。」

それほど投票率が低いのである。

「それだって、選挙に無関心でいられるだけ幸せな人生を送れてる証拠でもあるけどな。」

「そうよね、世界には、投票したくたって、出来ない国がいっぱいあるって言うのに。」

まともな公民権すら制度として認めてない国さえある。

「その通りだ。投票に行こうとしただけで射殺されちゃう国まであるって言うのになあ。」

一応制度としての選挙を認めてはいても、れっきとした国軍まで介入してしまう例さえ見受けられ、暴力的な選挙妨害など掃いて捨てるほどに存在しているのだ。

「日本人もそろそろ目覚めないとね。」

「そうだ。折角手に入れた最大の参政権を放棄しちゃってるんだからな。」

「その結果がこのありさまなのね。」

「少なくとも、そう言うやつらが政治に対して文句つけるのは筋違いだろうよ。」

「最初っからその権利を放棄しちゃってるんだものね。」

「ま、政治家も行政も腐っちまってるからなあ。」

「まったく、絶望的だって言うヒトもいるし。」

日本が大和文化圏の中で異様なほどの好景気を謳い続け、財政的にも中央地方ともに特段の余裕を持てた今、皮肉なことに眼前に横たわる利権も拡大の一途を辿っているのである。

「だからこそ、国井さんが断じて行おうとしてるのさ。」

「で、その所信をいつ表明する気なの。」

「そのために田中たちが頑張ってんじゃねえか。」

「あ、そっか。」

「なんだ、忘れてたのか。」

「しかし、プロジェクトAのメンバーだってお役人よねえ。」

「うん・・・・。」

「自分たちの首も危ないのよねえ。」

「何年かの内に、中央から地方にごっそり移行して行くことになるだろうよ。」

「いやがるヒトばっかりだわよねえ。」

「まあ、なにもかもガラガラポンになるってこった。」

「役人だけじゃなくて、政党だってそうよね。」

「なにもかもだ。」

政財官の奥深いところで大変動の音が聞こえて来るようだ。

「ふうん、タイヘンだ。」

「良い結果に繋がるかどうかは全て国民に掛かってるのさ。下手にしくじったりすりゃあ国が潰れちゃうかも知れねえんだから、中央は勿論地方だって外国人の参政権なんて認めてるヒマはねえ筈だ。」

「在日外国人は自分の国の改造をやればいいのよね。」

「ヒトの国のことより、てめえの国をなんとかすりゃいいのさ。」

「それで、陛下はなんて仰ってるの。」

「聞いてただろ、さっき任せてくれたじゃねえか。」

「あっ、そうか。」

「要は、日本人自身が日本の有りようをどう変えるかっつう問題なんだからよ。」

「そっか、陛下はそれこそ日本人の自由だって仰ってるのね。」

「そうだ。日本と言う国家をどう作り変えようが、それこそ日本国民の自由だろうぜ。」

以前と違って、ワシントンの顔色を窺う必要は無いのである。

「それが、普通なのよねえ。」

「選挙権を放棄しちゃってるようなやつらがあとんなってからぶうぶう言ったって、それこそ後の祭りよ。」

「最大の難関は、やっぱりマスコミなんでしょ。」

「うん。こう言っちゃなんだが、メディアリテラシーに乏しい人間が多過ぎるからな。」

「特にテレビが言ってることだと、無条件に受け入れちゃうヒトが多いものねえ。」

「マスコミなんて、所詮商売でやってるものなのにな。」

「でも、ここ最近はあんまり大嘘はつかないみたいね。」

「秋津州商事がビッグスポンサーになっちゃってるしな。」

「今じゃ、広告費の面では最大なんでしょ。」

「ダントツのぶっちぎりだろうよ。おかげでここ数年単年度の営業利益は赤字らしいけどな。」

無論日本の秋津州商事の話なのだが、莫大な広告宣伝費が大きく響いてしまっているのである。

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  1. 2009/02/25(水) 00:01:05|
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