日本大好きじいさんの落書き帳

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告|
  3. トラックバック(-)|
  4. コメント(-)

自立国家の建設 100

 ◆ 目次ページに戻る

さて、律子にとっての長い一日は未だ終わったわけでは無い。

例によって、相当数の金魚の糞をぞろぞろと引き連れたまま都心を走り、やがて神宮前の対策室に到着して今やっと一息ついたところだ。

金魚の糞たちは、無論この敷地内への進入は許されない。

改めて千代さんに対面して心からお礼を言ってから、用意されていた三階の個室に入ったのだが、その部屋まで案内してくれたのは迫水(さこみず)美智子と言う女性で、それが驚いたことに顔も体つきも何から何までこのあたしにそっくりなのだ。

まったく薄気味悪いくらい良く似ていて、おまけに声までそっくりで、これじゃあ例え葉月のママだって見分けがつかないと思う。

数億人の秋津州人の中からわざわざ選抜されてきたって言うけど、未だ十八になったばかりだと言うのに、どうやらこのあたしの影武者兼世話係りを仰せつかったらしい。

影武者を務めるくらいなんだから、当然ある程度似てなくちゃ勤まらないのは判るけど、それにしたって、こんなに似てる人がいるなんて、最初に見たときは、もう口あんぐりだったわよ。

でも、お国では日本人の子孫ばっかりいっぱい住んでるらしいから、捜せばこんなそっくりさんが見つかるのかしらねえ。

とにかく、とても妙な気分なのだ。

千代さんの話では、この子には難しい話まで相当細かく教え込んであるらしく、大抵のことなら用が足りるだろうと言うし、それならそれで、こっちも年下の子の方がかえって気が楽でいいんだけど。

そうか、千代さんはそこまで考えてこう言う配置をしてくれたんだ。

でも話してみると、とても気の利く娘さんでこれは見っけものだと思ったわ。

案内された部屋は洋風の一LDKだったけど、予想外に世間並みのお風呂も付いていて、当分の間の仮住まいとしては不満どころか、かえって手ごろでさえある。

ヒールを鳴らしながら歩きまわって見たが、冷蔵庫や洗濯機、そして掃除機は勿論、テレビや乾燥機も完備しており、洗濯機にはご丁寧に洗剤まで添えられていた上、クリーニング業者にはそっくりさんが取り次いでくれると言うし、もう至れり尽くせりであったのだ。

電話は外線には繋がらない代物だったけど、現実には携帯があるから不自由は無いし、確かめて見たら電波状態も取り立てて悪くは無いみたい。

気楽なジーンズに着替え、当座必要な身の回り品だけ荷造りをほどいて一段落つけ、とりあえずリビングでテレビをつけてみた。

この部屋には不似合いなほどたっぷりとしたソファにくつろぎながら、あちこちチャンネルを変えていたら、案の定あたしのことをやってるところにぶつかった。

例によって画面では、稀代の悪女が煌びやかな衣装を着けて活き活きと動き回っており、その姿は自分でも惚れ惚れするほどで、思わずにんまりしてしまったくらいなのだ。

コートも羽織らずにエレベータから降りてきたシーンなどは、思った通りしつこいくらい繰り返し放映されていて、体ごと振り向いたところなんかでは、丸裸の背中やバック・スリットから覗いた足がばっちり見えていて、そのカットなんかは、きっとあの人たちが一番喜ぶ代物なんだろう。

次にたくさん写っていたのはスーパー・ヤスダに出はいりするシーンで、そこでも悪女が毛皮のコートを翻しながらこれ見よがしに闊歩しており、レポーターの語り口はそれこそ反感剥き出しで、殺人鬼の情婦で共犯のくせに、未だに大手を振ってのし歩いていると言わんばかりだ。

番組の構成具合から言っても、少なくとも一般の聴視者からはそうとしか思えないパターンになってるし、まったくテレビってよく出来てるもんだわねえ。

これじゃあ、誰が見ても、あたしは人殺しに決定だわね。

極端なケースでは、このあたしが週明け早々にも拘留される見通しだなどと匂わせる手合いまでいるのだ。

覚悟していたこととは言え、この分じゃあ、ますます悪名が高まってしまうに違いない。

画面は今、通用口を出て、丁度あたしたちが帰るところなのだ。

でも、帰りの車の中でも思ったんだけど、あんなにあっさりお金を置いてきちゃって良かったのかしら。

あの成り行きなら、渡さなくても良かった筈なのに。

あれじゃあ、まるで泥棒に追い銭になっちゃうし。

まあ、あたしは黙ってる約束だったのだから、今さらどうしょうもないけど、それにしてもあの五千万があればなあ。

言わば、あの五千万はあたしが身売りしたお金なんだから。

買ってくれたのは、当然あの人だ。

尤も、千代さんの口振りでは、あたしの行動を縛るような素振りなんて全然無かったし、おまけにお小遣いまでもらえそうな雰囲気だった。

食事を運んできてくれた美智子ちゃんにもいろんな質問をぶつけ、いろんなことを聞き出したが、ほんとに素直な子で知ってることなら何でも教えてくれそうだった。

昼間千代さんから言われたことだって、気にならないどころか大いに気になっていたのだから。

あの桜子さんと同じ会社
に雇われて、そこからお給料をもらったらどうかって言う話もあったし、安田の問題が一段落してるせいか、今になって余計興味が湧いてきちゃった。

ただ、その場合正式な勤務地が外国で、お給料もその国でもらうことになるって言うし、その辺を聞いてみると意外なほど詳しい反応が帰って来た。

例えば秋津州の加茂川銀行に口座を作れば、日本の銀行でも大手と言われてるようなとこなら、どこでも日本円にして降ろせると言うのには驚いちゃった。

何でも、最近そうなったらしい。

そう言うことなら、何にも不自由は無いじゃないの。

例えば、そこに勤めたとして、給料いくらぐらいもらえるんだろ。

ためしに聞いてみると、あっさりと応えてくれた。

美智子「律子姉さんなら、最初から五千円だろうって聞いてますよ。」

律子「えっ、だって月給だよお。」

美智子「そうですよ。」

律子「でも、そんなんじゃ誰も応募して来ないでしょうが。」

美智子「あら、陛下の秘書だなんて言ったら、故郷(くに)では憧れの職業ですわ。」

律子「でも、五千円なんでしょ。たったの。」

美智子「あ、勘違い、おほほほ。」

律子「え?」

美智子「だって、これって秋津州円なんですよ。」

律子「あ、そうすっと・・・。」

美智子「今ですと、大体二百二十倍すると日本円になりますよね。」

律子「へええ、えーと、百十万か。すごいわねえ。」

一瞬、生唾を飲んでしまったほどだ。

衣装代だって、そうは掛からない筈だし。

美智子「それに秋津州ならタックスフリーですよ。どうです、くらっと来ました?」

律子「うん、でも、あたし難しいことは何にも出来ないからなあ。」

美智子「だから、研修受けるんじゃないですか。」

律子「研修って、どんなことするんだろう。」

美智子「多分、ほかの人にくっついて見習いをするんじゃないでしょうか。」

律子「例えば、誰と?」

美智子「あたしとだったりして。」

律子「へええ。」

美智子「あたしだって、研修受けたんですよう。」

律子「そうなんだ。」

美智子「はい。それでいろんなことが判るようになったんですもの。」

律子「なるほどねえ。でも、今さら勉強なんてとてもする気にはなれないわ。」

美智子「でも、律子姉さんなら簡単だと思いますけど。」

律子「そうなの?」

美智子「ちょっとした特殊事情を飲み込んじゃえばいいだけだと思いますから。」

律子「特殊事情ってなによ?」

美智子「例えば、秋津州の慣習法とか・・・」

律子「ええっ、あたし、法律なんてとっても無理よ。」

聞いただけで寒気がして来る。

美智子「法律って言ったって、人のものを盗っちゃいけないとか、人を侮辱しちゃいけないだとか、普通の常識程度のことばかりですよ。」

律子「へええ、そうなんだ。」

美智子「それと、個人の自由より、公共の福祉の方を大切に扱わなくちゃいけないこととか、大事なところは日本とおんなじ筈ですよ。」

律子「あら、この日本は進んでるから、何よりも個人の自由の方を大事にしてるわよ。」

美智子「えっ、日本だって同じ筈ですよ。現に日本の憲法にだってそう書いてありますもの。」

律子「へええ、憲法にそう書いてあるんだ。だいたい憲法なんてまともに読んだこと無いしねえ。」

美智子「ですから、研修って言ったって、本当はみんな当たり前のことを確認すればいいだけの話なんですから。」

律子「でも、結構難しそうな話なんだもの。」

美智子「確かに、国と国とでは、どう言うルールでお付き合いするのか、なんてことも出て来ますしねえ。」

律子「ふうん。」

美智子「これだって、お互い約束を守ってお付き合いしましょうって言う話なんですけどね。」

律子「そりゃあ、約束は守らなくちゃダメよねえ。」

そういやあ、あの五千万だって、あたしがぶち切れて啖呵切っちゃったのがいけなかったんだし。

あれだって、一種の約束だしなあ。

美智子「もともと守れないような約束なんて、しなけりゃいいんですよ。」

ぐさっと来ちゃった。

律子「でも、そんなこと言ったって、都合の悪い約束を無理やり結ばされちゃうことだってあるわよねえ。」

美智子「あら、よくご存知で。」

律子「こらこら、あたしだって新聞くらい読んでるんだからねえ。たまにだけど。」

美智子「えへへっ、ごめんなさい。」

律子「でもさあ、良く考えて見ると、ヘンよね。」

美智子「はい?」

律子「だって、こっちは嫌やで嫌やでたまんないときでも、結局押し切られて条約とか結ばされちゃうんでしょ。結んじゃったら最後、お約束だから守らなくちゃならないんだし。」

美智子「そうですよね。確かにヘンですわよねえ。」

律子「なんで断れないのかしらね?」

美智子「多分、断ったら、もっと損しちゃうからなんでしょうね。」

律子「そうか、判った。結局、損か得かなんだ。」

美智子「どこの国も、損はしたくない筈ですしねえ。」

律子「そう言えば、秋津州って、どこの国ともその条約って言うの結んで無いって聞いたけど、ほんと?」

美智子「ほんとですよ。」

律子「でも、それって、どうなの?」

美智子「あ、国同士のお付き合いがどうなるかってことですか?」

律子「うん。」

美智子「そのたんびに、短期の約束をするだけで済ましちゃってるみたいですわね。」

律子「あ、そうなんだ。」

美智子「例えば、どっかの大統領が秋津州に来たいって言って来たら、こっちの都合で、どうぞって言うか、来ないで下さいって言うかすればいいだけですし。」

律子「あれっ、これってもうその研修が始まっちゃってるわけなの?」

美智子「おほほほ、別に改まって研修してるわけじゃありませんわ。」

律子「なんだ、一瞬そうおもっちゃったわよ。」

美智子「それより、明日は秋津州に入って、お参りなさるんでしたわよね。」

律子「でも、平気かしらねえ。」

やはり、不安は不安なのだ。

新婚旅行は海外だとか言って、たまたまパスポートだけは持ってて助かったけど、その新婚旅行だって結局話しだけで終わっちゃったし。

美智子「私が同行させていただくことになってますし、ちっともご心配には及びませんわ。」

律子「うん、それなら安心ね。」

美智子「これもお役目の一つですから、何でも仰っていただかなくては。」

律子「ところで、あの五千万も、全部陛下のお金なんですか。」

考えれば考えるほど、勿体無かったなあ。

ちきしょうっ。

あ、ママの口癖がうつっちゃった。

美智子「はい、だと思いますけど。」

律子「じゃ、陛下があたしにくれたって考えといていいのよね。」

美智子「そうですよ。」

律子「そうなると、あたしが身売りした相手は当然王さまってことになるわよね。」

美智子「でも、どなたも律子姉さんが身売りしただなんて思ってませんから。」

律子「ほんとかしら。」

美智子「ほんとですよう。」

律子「じゃ、今すぐここを出て行くって言ったらどうする?」

ためしに聞いてみた。

美智子「それもご自由ですわ、ほんとに。ご希望でしたら駅までお送りしますから。」

尤も、出て行けば、あの通りの騒ぎで、しつこく追い掛け回されるくらいが関の山だけど。

律子「どうも、いまいち、ぴんと来ないのよね。」

美智子「例えば、その場合は、お渡しするようにって言われてるものがあるんですけど。」

律子「何よ?」

美智子「お金です。とりあえずキャッシュで二百万なんですけど。」

律子「とりあえず?」

美智子「はい。とりあえずです。」

律子「ふうう、わかんないなあ。」

美智子「はい?」

律子「なんで、あたしにくれるのよ、そんなに?」

美智子「ですから、みどりさまが陛下に進言なさったからですわ。自立なさるまで、お助けするようにって。」

律子「それは判るんですけど、それだって、まさか無制限にいただけるってわけじゃないでしょ。」

美智子「まあ、陛下のお財布の中身も無制限と言うわけではありませんから。」

律子「でも世界一のお金持ちなんでしょ、陛下って?」

美智子「だと思いますけど。」

律子「あたし、お金たくさん欲しいわあ。」

紛れも無い本音なのだ。

美智子「誰でもそうだと思いますけど。」

律子「そうよねえ。」

美智子「仰ってみたらいかがですか?金額を。」

律子「いいのかしら?」

美智子「勿論ですわ。」

律子「じゃ、五千万円。」

美智子「承りました。お伺いを立ててからなら、一億でも二億でもご用意出来ると思いますから。」

律子「にっ、二億ぅぅぅぅ。」

美智子「はい。」

あたしそっくりの顔が目の前で艶然と微笑んでいる。

勿論、抜群の美人なのだ。

律子「じゃ、二億もらっちゃおうかしら。」

美智子「かしこまりました。それでは伺ってみますわね。」

早速、腰を浮かせて見せるのだ。

律子「ちょっ、ちょっと待ってよ。冗談、真に受けないでよ。」

美智子「あら、ご冗談だったんですか。」

律子「まったく、冗談も通じないんだから。」

美智子「申し訳ありません。」

律子「いえいえ、そんなに謝ってもらうほどのことじゃありませんけど。」

美智子「助かりました。」

律子「でも、その分じゃ、ちょうだいって言ったら、ほんとにもらえそうね。ほんとにもらっちゃったら、あたし何をしてお返ししたらいいのかしら。」

美智子「いろいろご心配でしょうけど、律子姉さんがお嫌やなことは決しておさせしませんわ。」

律子「じゃ、あたしが嫌がらないことならしちゃうわけね。」

美智子「はい。」

律子「あはははっ、それじゃ、あたしが、してって言えば・・・・。」

美智子「して差し上げられることにも、限度はありますけど。」

律子「そりゃそうよねえ。」

美智子「はい。」

律子「じゃ、例えば王さまといっぺんデートしてみたいって言ったら?」

半分は本気だったのだ。

美智子「伺ってみましょうか?」

律子「誰によ?」

美智子「勿論、陛下にですわ。」

律子「あら、それもちょっと恥ずかしいわよねえ。あはははっ。」

我にもなく、頬を染めてしまった。

やっぱり、意識しちゃってるのよねえ。

美智子「どう致します?」

そっくりさんは、ひたすらクソまじめに聞いてくる。

律子「うん、また今度にしとくわ。」

胸がどきどきしちゃってるし、王さまとデートしてる様子がふいに浮かんでくる。

つい、いろんなことを想像してしまった。

今、その中でぎゅうっと抱きしめられ、首筋に王さまの息が掛かった気がする。

次はキスされちゃうのかしら。

あ、下半身の悪魔が反応しちゃったわよ。

美智子「さようでございますか。」

律子「さ、ぼちぼちお風呂入って寝ますか。明日もあることだし。」

美智子「はい、それでは引き取らせていただきますわね。」

律子「じゃ、明日もよろしくねえ。」

美智子「それでは失礼させていただきます。おやすみなさいませ。」

美智子ちゃんは淑やかに引き取って行ったけれど、妙に興奮してしまってる自分に改めて気付かされ、彼女が満たして行ってくれた湯船に浸かっても、王さまに抱きしめられている場面が未だ頭の中で明滅している。

濃紫(こむらさき)のドレスにピンヒールのあたしを、今も正面からぎゅうって抱いてくれていて、胸の膨らみがさっきから圧迫されて潰れてしまいそう。

それに、王さまは一生懸命あたしの歓心を買おうとして、いろんなプレゼントをくれるのだ。

ブランドもののバッグだとか、凄く高そうなアクセサリーだとか。

おまけに、傍のテーブルには二億円の札束まで積んである。

頭ん中がしびれちゃいそう。

でも、きっと、そうなんだ。

王さまは、あたしを求めているに違いない。

そうでなけりゃ、こんなにくれる筈無いもの。

単なる親切だけでブランドものをくれた人なんて、今まで只の一人もいなかったし、王さまだって男なんだし求めてるものは絶対同じ筈よ。

だって、その人の大きな手が、さっきからあたしの腰のあたりを撫でさすってるんですもの。

ぞくぞくして来ちゃう。

そこから、痺れるような快感が襲って来てしまうのだ。

いつの間にか背後にまわったその人は、その手で丁度おへその辺りを撫で回しながら、息遣いを荒げている。

その手が今度は胸の方に伸びて来て、ホルターネックの脇からするりと潜り込んで、じかに乳房を揉みしだき、しまいには突起をつまんで転がしている。

「はあっ。」

思わず、生臭い声が洩れてしまった。

そして、散々楽しんだらしいその手が、今度は前の方に回ってきて、太ももから下腹部にかけて摩りまわし、続いてバック・スリットから手を差し込み、そろそろとロングドレスを引っ張り上げている。

不思議なことにストッキングも何もかも全部脱ぎ捨ててあって、ドレスの下には何も着けていないのだ。

大きな手がじかに太ももに触れて、戸惑ったように微妙に撫ぜまわしている。

あ、前に回って来た。

もうちょっと上だわよ。

じれったいわねえ。

あっ、今、触れて来た。

ああっ、そうよ、もう、こんなになっちゃってるんだから。

その動きが徐々に大胆さを増して来て、今一番愛撫を欲している屹立を優しく弄(もてあそ)んでくれるのだ。

とてもお上手ですこと。

ああっ、そんなことなさったら、あたしだって・・・・。

体中に巣食ってる淫らな悪魔が猛然と目を覚まし、とうとう久し振りの一人遊びを始めちゃったわよ。

頭の中のイメージは膨らんで行くばかりだ。

なにしろその世界では、全裸になったあの人の動きは、全部あたしの思うがままで、あたしの望むとおりに何でも奉仕してくれるんだもの。

全てあたしの言うがままなのよ。

もう待ちきれない。

「陛下っ、お願いっ。」

必死の声を振り絞ると、直ぐに望みはかなえられた。

「うれしいっ。」

激しく身をくねらせながら、遂にあの人を思うさま迎え入れてしまったのだ。

たくましいその腰が、猛々しいほどの勢いで今あたしのためにひたすら奉仕してくれている。

そのことが、途方も無い歓喜を連れて来てしまう。

吐く息がまるで火のようだ。

のたうちながら、何度も何度も喜悦の叫びをあげているうちに、纏め上げておいた髪が崩れ落ちて湯船に浸かってしまったが、気にしている余裕などは無かった。

久し振りに味わう強烈な悦びに身を委ね、自らの手の動きを早めながら幾度と無く上り詰めて行き、しまいには相当大きな声まで出てしまっていたに違いない。

 ◆ 目次ページに戻る

  1. 2007/09/21(金) 16:00:38|
  2. 妄想小説 主権国家|
  3. トラックバック:0|
  4. コメント:0
前のページ 次のページ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。